装置の役割
病院で採血検査をする際、試験管に(患者名等を記した)ラベルを自動的に貼りつけて排出します。
利用対象・使用者
病院のスタッフが使用する。
機械の使用に長けている人ばかりではないため、機械の操作は極力シンプルになるよう心がけました。
開発の経緯
同様の動作をする装置は存在しますが、非常に高価です。その理由は「多彩なラベル貼りができる反面、多機能を実現するための開発工数と内部構造が複雑になることが開発・製造コストを引き上げている」でした。
クライアントと打ち合わせをした結果、本当に必要な機能はラベル貼り機能のみであると判断して開発を開始しました。
製品の機能・構造
機能
- 患者名等のラベルデータを保存した小型タブレットから転送された印刷データをラベルに印刷する
- 印刷したラベルを、試験管を回転させながら貼りつけて排出する
構造
製造コストを極力削減するため、プリンタ部は市販のレシートプリンタを使用しています。
貼りつけ・排出部は、ひとつのモーターで試験管の回転と排出機構を作ることで部品点数を削減しています。
筐体は金型成型を使わずに板金加工で作り上げました。
試作から製品化まで
試作機
開発当初は完全な直方体で、本体の上にラベルデータが入ったタブレットを置いて操作する想定をしていました。
本体内部へのアクセスは「内部構造を横へスライドして引き出す方式でした。しかし、この方式では「ラベル交換時等は機械左右の空間を広く空けないとならない」という問題がありました。また、この問題を次の試作機~製品版へフィードバックしていきました。
製品版
試作機で見つかった問題を解決するため、本体デザインの再設計を行いました。これにより、試作機で洗い出された問題はすべて解消した上、